2011/05/06

アニー(Annie 1982)はなぜ評価が低い?



ジョン・ヒューストン(John Huston)監督、1982年に公開されたアメリカ映画のミュージカル「アニー(Annie)」。

ビデオは主人公が伴奏なしで「 Tomorrow 」を歌うシーンの一部です。誰でも聞いたことのある名曲です。

孤児のアニーが、両親に再会することを夢見て・・・というストーリーですが、 Internet Movie Database では、10点満点中6点(☆6コ)しかついていません。なぜこんなに評価が低いのかと。

筆者は公開当時、確か東京は新宿の大きな映画館へ観に行きました。すごく感動した、という記憶はありません。なぜか今ひとつ印象が良くないまま、きょうまで30年近く経ってしまいました。

それをきょう観る機会があったので改めて考えてみますと、やはりこの手のシンデレラストーリーというのは、観衆の共感を得にくいのではないかと思います。

両親がいないかわいそうな孤児の女の子。とてもかわいい。誰にも愛されるナイスキャラです。

親の愛情を受けずに育つ子供は、なかなか良い性格に育つのは難しいというのが一般的です。子供にとって何より大事なのは、安心して育つことのできる「居場所」があること。その居場所のない子は、普通にグレます。

たとえ両親が揃っていても、母子家庭や父子家庭でも同じことで、帰ってくる家に安心できる居場所がなければ、その居場所を求めて精神的にさまよってしまうのが普通なのです。

それでも健気に明るく生きるアニーですから、映画を観る人はアニーに対する愛情を感じていいはずです。

ところが、アニーの不幸という重大なる問題を解決するのが、アルバート・フィニー(Albert Finney)演じる大富豪です。大富豪の財力と地位をふんだんに遣って、最後はハッピーエンドになるのです。

困難な問題をお金や地位、あるいは権力で解決するというのは、物語の書き手にとってはとても安易なことではないでしょうか。その安易さが、かわいいアニーへの共感を阻んでいるように思えます。

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